もう一つの選挙結果 [政治]
3月29日に行われた千葉県知事選挙は、下馬評通り森田健作氏の”圧勝”で幕を閉じましたが、同じ日に千葉県内で行われたもう一方の選挙では市長が失職する事態となりました。
（詳細については千葉日報webを参照
→http://www.chibanippo.co.jp/news/chiba/society_kiji.php?i=nesp1238379559）
他の新聞等でも報じられている通り、投票の結果、市長の解職を求める賛成票が過半数を上回る62％（20,958票）に達し、突然市立病院を閉鎖した岡野市長に対する市民の怒りをあらためて表す格好となりました。
確かに、病院の閉鎖そのものには深刻化する医師不足と、それに伴う財政難が背景にあるのは事実で、一概に市長だけを責められない部分もあるような気がします。
しかし、そもそも岡野市長は市立病院を守る事を公約に掲げて当選したのであり、その舌の根も乾かぬうちに閉鎖に追い込んだのは明らかに”公約違反”と言わざるを得ず、失職はある意味当然でしょう。
まあそれにしても、最近の銚子は鉄道の廃止危機やら病院の閉鎖やら、暗い話題ばかりが目立ちます。これも「疲弊する地方都市の現実」を如実に示していると言えるのでしょうが、森田新知事には「リニアモーターカーを作る」などと馬鹿げた事を言ってるヒマがあったら、こうした問題に真っ先に取り組んでもらいたいものです。
私も銚子の岡野前市長を擁護する気は別にないのですが、ただ、今度新たに市長選となった時に、医師確保と銚子市立病院再開を公約に掲げられる候補者がいるのかと思ってしまいます。
そんな難しい公約を掲げても、また医師が集まらない時にはまた辞任とかリコールというハメになってしまうのではないかと思ってしまいます。
by 筍ＥＮＴ (2009-03-31 03:21)
読み応えのあるレポート、おつかれさまです。
森田健作氏、さすが俳優をおやりになっていただけあって、パフォーマーとしては有能だと思いますけど、政策面では夢物語を熱く語る割には実現成果に乏しいという印象があります。
＞リニアモーターカーを作る
という公約も、yokohamachuo さんのお書きになるとおりで、利権談合による無駄な税金垂れ流しを止めて財務体質がプラスになった時点で、はじめて注目されるであろうネタであり、そういう政策が実現して成果が上がってないうちに出してくるというのは、明らかな
「打ち上げ花火」
というほかはないでしょう。
有権者をなめてると捉えられても不思議ではない内容ですね。
今回の当選は宮崎・大阪の各知事選挙に
「政治のフリートークに長けていたタレント」
が当選している流れに乗った形なんでしょうな。
森田氏のメディアでのフリートークは何回か見たことがありますが、ご自身ではわかっていてもそれを視聴者にダイレクトに訴求できる話術には残念ながら長けてないといわざるを得ないところが多々ありました。
ゆえに
「この人、本当にわかってモノ言ってんの？」
と政治の素人でも突っ込みたくなるシーンは数知れず、実際に他から突っ込まれるとしどろもどろになってしまうケースが多い印象があります。
フリートークよりはかつての知名度が強いといったところ。
なので、実際に森田県政となってからは、宮崎・大阪の各知事のような比較的スピード感のある政策を進めていくことができるかどうかは、まったく未知数でしょうな。
せいぜい、永田町とのマッチポンプを前面に押し出して、いかにも「がんばってます」というパフォーマンスに終始し、有権者の顰蹙を買わなければいいんですけどね（苦笑）。
＞最近の銚子は～（中略）～暗い話題ばかり…
確かに事実としては多いなとは思いますが、たとえば銚子電鉄の復調振りを見てもマイナスからプラスに転じている好事例があるわけですから、決して悲観してしまう必要はないように思います。
その意味では、地方の再活性化のヒントがあるともいえるわけですから。
by hankyu8200 (2009-03-31 11:38)
筍ENT様 いつもご覧戴きまして有難うございます。
全くおっしゃる通りで、今回の騒動は結局の所、市長が失職しただけで何の問題も解決されていませんし、ましてや病院再開のメドが立った訳でもありません。
ただ、今回のリコールによって市民の危機意識は高まったとも評価できますので、今後銚子市民がどのような市長を選び、地域医療の再建に取り組んでいくのかが注目される所です。
by yokohamachuo (2009-03-31 18:43)
hankyu8200様 いつもご覧戴きまして有難うございます。
「永田町とのマッチポンプを前面に押し出して、いかにも「がんばってます」というパフォーマンスに終始するのでは？」とのご指摘については、私も同感です。
大体、森田氏は「成田新幹線」が建設途中で頓挫したことすら知らないようですから、今後どんなアホらしい建設計画をぶちあけるのか、気になって仕方がありません。
尚、銚子電鉄の件については近々写真を紹介する予定ですが、確かに先日訪れた限りに於いても沿線の雰囲気は変わっていました。何より、市民が鉄道をしっかり支えていこうという意識を持ち始めたようにも感じられますので、病院の再建にもその教訓が活かされれば意外と良い方向に向かうのでは、とも私は期待しています。
by yokohamachuo (2009-03-31 18:58)