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衰退する「温泉街」 [社会]

 7月の夏休み中というのに、この閑散とした風景・・・

 ご覧の写真は、長野県屈指の温泉地であり、「松本の奥座敷」として長らく親しまれてきた浅間温泉の一角にある「ウエストンホテル」の様子です。温泉地の中心街にどっしりとそびえ立つこのホテルには、現在人影が殆どありません。経営不振を理由に昨年11月に休業して以来、引き受け手が見当たらないまま野ざらしになっているのです。

 記者は7月26日に近くの旅館に泊まったのですが、その旅館関係者に尋ねた所、「浅間周辺では団体客が大幅に減少し、大型ホテルはどこも苦戦を強いられている」との事でした。

 確かに、記者が5月に行った鹿教湯温泉でも、郵政民営化のあおりを受け「かんぽの宿」が今年の2月に閉鎖されたままとなっており(本欄5月25日付記事でも紹介済み)、そればかりか東急が経営していたホテル(旧文殊荘:写真下)までもが他社に売却されていた、という現状を目の当たりにしました。

 

 毎年、避暑の為に多くの観光客が訪れる長野県でさえこの現状なのですから、その他の温泉地・観光地に至っては「推して知るべし」でしょう。

 東京では極端な規制緩和によって地価が高騰しているようですが、「それだけ金が余っているのなら、温泉地に繰り出して豪遊してみたらどうですか?どうせならここのウエストンホテルを丸ごと買い取ってあげたら?」と、記者は声を大にして言いたいです。

 


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コメント 2

筍ENT

金余りの企業はご指摘の通り、こうした観光地のビジネスにも乗り出してくれると良いですね。
しかし、そもそもこうしたメジャーな温泉地まで客が減少しているのはどうしたことでしょうか。やはり好景気が続いている、などというのはまやかしで、大部分の国民は国内温泉旅行をする余裕もない人が多いということでしょうか。
格差・二極化などと言われ始めて久しいのですが、富裕層は海外へ、貧困層はもちろん旅行などできず、ということで、国内観光地が軒並みそのあおりを食っている、という構図が想像されます。

いずれにせよこうしたホテル等の休止・廃業している姿は寂しいですね。
by 筍ENT (2007-09-25 01:55) 

yokohamachuo

私はここ数年、全国各地の観光地を回って来ましたが、どこへ行ってもあまり景気の良い話は聞いた事がありません。
例えば、東照宮でおなじみの日光は、確かに観光客は来ている反面、日帰りが多くなった為に旅館は閑古鳥が鳴いている、という状況だったりします。
おっしゃる通り、こうした背景には二極化や格差の問題が横たわっているようであり、富裕層の金が海外に流出しているという側面も否定出来無いような気がします。
もう一つ指摘しなければならない点は、一般企業での格差の増大です。即ち、正社員が減少の一途を辿り、派遣や契約といった「不安定雇用」が増加した結果とも考えられるのです。その上、社内で格差が生まれた為、かつてのような社員旅行も無くなり、団体旅行そのものが消えつつあるという側面もあるのです。
従って、二極化が進むにつれ、こうした無残な光景が全国各地に広がりを見せる可能性は極めて高い、と私は見ています。
by yokohamachuo (2007-09-25 20:07) 

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