「寝耳に水」の私的整理 [社会]
本欄では4月にさいか屋の経営危機問題を取り上げ、以降も記者は横須賀店を訪れるなどしてその動向には注目していましたが、経営陣はとうとう自力での再建は困難と判断した模様です。
[東京 4日 ロイター] さいか屋<8254.T>は4日、産業活力再生法に基づき裁判所外で再建を目指す「特定認証紛争解決手続き(事業再生ADR)」を申請し、受理されたと発表した。取引先の金融機関に対し、同日付で借入金元本返済の一時停止を通知した。 今後は経営資源の中核事業への集中や減資・第三者割当増資などの事業再生計画案を債権者に提示し協議していく。 同社は経営再建のために第三者割り当てによる資金調達や非中核事業の資産売却などを進めてきたが、依然として経営環境が厳しく、事業再生に向けた強固な収益体質の確立と抜本的な財務体質の改善を図るために事業再生ADRを活用する。 8月11日に第1回の債権者会議が予定されており、事業再生計画案の概要を説明する。協議を経て11月13日の第3回債権者会議で計画案の決議を行う予定だ。 事業再生計画案では、中核事業の百貨店で効率の悪い売り場の改廃などを行うほか、間接費用削減のため関連会社の再編を実施し、経営資源を中核事業に集中させるとしている。また金融機関に対しても債務免除などの金融支援を要請するという。 岡本康英社長は責任を取る形で事業再生ADR成立をもって取締役を辞任する予定。株主の賛同が得られれば一定の減資を行ったうえで、出資希望者に第三者割当増資を行う計画だ。 親会社の雑賀屋不動産は清算され、保有のさいか屋株式は金融機関など債権者への返済原資となる予定。また創業者一族に対して保有株式の無償提供を要請し、提供された株式は消却するという。
上記記事をご覧の通り、さいか屋の今回の”私的整理(事業再生ADR)”は、いわゆる倒産とは異なります。従って、会社更生法適用等のように株主価値がゼロにはならないようですが、事業再生の為に創業者一族はさいか屋株の全てを手放さざるを得なくなるのは確実で、その上減資も行われるようですから、一般株主もかなりの損害を蒙る可能性は否定出来ません。
いずれにせよ、今回の措置によってさいか屋が立ち直ることが出来るのかどうかを含め、記者としてはなるべく情報の収集に努めたいと考えています。
どうなんでしょうねぇ。
自力再建が可能であれば、すでに業績回復しているはずな訳で、京急百貨店あたりに吸収されていくことになるんじゃないでしょうかね。
あとはウルトラCとして、関西の阪急阪神ホールディングスあたりに拾われるでしょうかね。
一応、商圏が被っているわけではなさそうですから。
by きゅんぱち (2009-08-05 21:33)
iいつもご覧戴きまして有難うございます。
私もまだ殆ど情報収集ができていない為はっきりしたことは言えませんが、さいか屋の最大の懸案事項は「多額の有利子負債をどうするのか」だったと考えられます。
何しろ、百貨店業界で業績回復を成し遂げた会社は現時点において皆無であり、ただでさえ業界全体の売り上げが落ち込んでいる中、さいか屋の再建に手を差し伸べる可能性のある会社など果たしてあるのだろうか?とさえ私は思ってしまいます。
いずれにせよ、大株主の京急としては頭の痛いところでしょう。
by yokohamachuo (2009-08-06 20:49)
さいや屋藤沢店の瓦斯灯という喫茶店が好きでした。
どことなく懐かしいレトロ調の雰囲気でよかった。
今後どうなるのでしょうかね・・確かに客足は少なそうに
見えましたが。。
by OCEANBREEZE (2009-08-14 09:32)
老舗「さいか屋」も私的整理手続きを始めてるのですね。
松本にある「アルピコグループ」の中枢、「松本電気鉄道」も私的整理による事業再建中です。
横浜出身なので、「松坂屋」に次ぐ百貨店の落ち込みはさびしいです。
by ドラもん (2009-08-15 18:12)
OCEANBREEZE様 いつもご覧戴きまして有難うございます。
私は藤沢店の喫茶店を利用したことはありませんが、横須賀店ではいくつかの喫茶店を利用していました。
川崎店にせよ、飲食店はそれなりに賑わっている雰囲気もある反面、衣料品売り場などは目を覆いたくなるような惨状です。
by yokohamachuo (2009-08-15 18:45)
ドラもん様 ご覧戴きまして有難うございます。
実は私も松本電鉄の私的整理の行方については注目しています。松電についても「突然の債務超過発表」があり、一時は上高地線の廃止さえ議論されたのは記憶に新しい所です。
さいか屋にせよ松電にせよ、私的整理で何とか復活してもらいたいと私は願っています。
by yokohamachuo (2009-08-15 18:50)